目次
はじめに
「公務員の給与は安定している」
とよく言われますが、実際の昇給スピードや生涯年収はどうなのでしょうか？
本記事では、公務員の給与体系や昇進による給与の変化、定年までの年収推移をデータとともに解説します。さらに、民間企業との給与比較を通じて、公務員を続けるか転職するかの判断材料を提供します。
公務員の給与体系（基本構造）
- 公務員の給与は「級」と「号俸」によって決まる
「級」は職務のレベル、「号俸」はその中での昇給ステップを示します。 - 昇給は年1回、昇進によって給与が大きく変わる
自動的に号俸が上がるものの、昇進しない限り給与の伸びは緩やかです。 - ボーナス（期末・勤勉手当）は安定して支給される
ただし、財政状況や政策によって変動することもあります。
公務員の給与は基本給の変動が少なく、年功序列の傾向が強いのが特徴です。
また、年次評価によって昇給幅やボーナスの額は変わりますが、一般的に大きな差はありません。
昇進と給与の推移（キャリアごとのシミュレーション）
- 20代後半：
一般職員（係員）約350万～450万円（基本給＋ボーナス） - 30代：
主任・係長 約450万～600万円 - 40代：
課長補佐 約600万～750万円
主任・係長 約500万～650万円 - 50代：
課長 約750万～900万円
主任・係長 約500万～650万円 - 60代：
部長 約900万～1100万円
主任・係長 約500万～650万円 - 定年後の再任用：
約300万～400万円（現役時代より大幅減）
昇進のスピード次第で年収の伸びが変わるものの、課長以上にならない限り、大幅な昇給は期待しにくい状況です。多くの職員は主任・係長レベルでキャリアを終えるため、昇進できるかどうかが生涯年収に大きく影響します。
公務員 vs 民間企業（給与・年収の比較）
- 転職後の給与がどう変わるか？（コンサル・民間企業管理職など）
- コンサル：初年度600万～800万円（昇給・インセンティブあり：昇給の場合年100万円の単位で昇給するケースが多い）
- 民間企業管理職：経験によるが700万～1000万円以上も可能
- ボーナスや福利厚生も含めた総収入の比較
公務員は安定性があるものの、民間企業は成果次第で収入が大きく変わります。 - 「短期的な収入 vs 長期的な安定」の視点で考える
公務員は長く働くことで生涯年収を確保できる一方で、民間は高年収を狙うなら転職やスキルアップが必要になります。
単純に「どちらが良いか」ではなく、「自分に合う選択」を考えることが重要です。
なお、コンサル業界では、年に100万円ペースで昇給することもあり、30代で公務員の50～60代の給与を上回ることが可能です。
まとめ
- 公務員の給与は安定しているが、昇給は緩やかで昇進による影響が大きい
- 転職すれば収入アップの可能性はあるが、リスクも伴う
- 生涯年収とキャリアプランを踏まえて、最適な選択を考えることが重要
給料はあくまで人生設計の一要素ですが、重要な要素でもあります。
「転職するか、公務員を続けるか？」をしっかりシミュレーションして、自分にとって最適な道を選びましょう。
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